インテリアコーディネーター資格を「かたてま」で攻略する方法【2026年最新版】

もくじ

仕事や家事の合間に「インテリアに詳しくなりたい」「資格を取ってみたい」と思ったことはありませんか?

インテリアコーディネーターは、インテリアの専門知識を証明できる、日本でも認知度の高い民間資格です。受験資格はなく、働きながらの独学でも十分合格を狙えるのが大きな魅力です。

この記事では「かたてま」に学びたい忙しい社会人向けに、まず3分で要点をつかんでから、必要な部分だけ深読みできる構成で解説します。

記事全体の要約
本記事の要点整理

かたてまポイント — まずここだけ読んで

試験の基本データ

資格の種類民間資格(公益社団法人 インテリア産業協会)
試験形式一次(CBT・択一式36問)+ 二次(実技・論文)
難易度★★★☆☆(3/5)
最終合格率約19〜22%(一次34% / 二次57%)
勉強時間の目安4〜6ヶ月
受験料14,850円(一次+二次セット)
受験資格誰でも受けられる(年齢・学歴・職歴不問)
試験時期一次:9〜10月 / 二次:12月
申し込み期間毎年 7月中旬〜8月末
合格発表一次:11月中旬 / 二次:2月中旬

こんな人に向けて書いています

  • インテリアや住まいに興味があり、知識を体系的に整理したい人
  • 住宅・不動産・家具業界で働いている/キャリアチェンジを考えている人
  • 建築士の前段階として、まずは民間資格でインテリアの基礎を固めたい人
  • 自分の家のリフォーム・新築・引越しにプロの知識を活かしたい人
  • 働きながら独学で取れる資格を探している社会人

おすすめ参考書・教材

1次試験:

2次試験:

この資格を一言で言うと

「住まいのインテリアを総合プロデュースできる、独学で取れる定番の民間資格」
受験資格なし、合格率約2割、勉強時間4〜6ヶ月。建築士・宅建との相性が良く、ダブルライセンスの第一歩としても優秀。

かたてまひとこと:公式ハンドブックは分厚いので、市販のテキスト(後述の HIPS シリーズ)を主軸に、公式は辞書代わりに使うのが現実的です。働きながらでも独学で十分合格できます

インテリアコーディネーターとはどんな資格?

インテリアコーディネーターは、住空間のインテリア計画・提案・施工監理などを行う専門家です。1983年に公益社団法人インテリア産業協会が創設した資格で、2026年現在で第44回を数える歴史ある試験です。

資格がなくてもインテリアの仕事はできますが、取得することで専門知識の証明・信頼性・キャリアアップにつながります。住宅メーカー、インテリアショップ、設計事務所などへの転職や副業でも有利になります。

また、実生活での恩恵も大きい資格です。家具のサイズ感、照明計画、配色、住宅設備、関連法規まで、住まいに関する知識を体系的に整理できるので、自分の家のリフォームや引越しでもプロ目線の判断ができるようになります。

1次試験 ── CBT方式の択一試験

試験形式と出題範囲

  • 形式:CBT方式(パソコンで受験)/120分/全36問択一
  • 試験期間:9月〜10月の指定期間中(全国47都道府県のテストセンター)
  • 合格率34.0%(2025年度・第43回)
  • 出題分野:9分野(下記)
  1. インテリアコーディネーターの誕生・仕事
  2. インテリアの歴史
  3. インテリアコーディネーションの計画
  4. インテリアエレメント・関連エレメント
  5. インテリアの構造・構法と仕上げ
  6. 環境と設備
  7. インテリアコーディネーションの表現
  8. インテリア関連の法規・規格・制度
  9. インテリアコーディネーターの仕事に関する実務

範囲は広く、専門用語・寸法・関連法規の暗記が中心になります。CBT方式に変わってからは好きな日時・会場で受験できるようになり、社会人にとってはむしろチャンスが広がりました。

出題分野(計画/エレメント/構法/環境・設備/法規/歴史)の配点比率円グラフ。時間配分の目安が一目で分かるもの。
一次試験の出題分野

1次試験の合格率と難易度

合格率34%は数字だけ見ると低そうですが、「ちゃんと準備した人」のなかでは合格率が高い印象です。受験生に記念受験・準備不足の層が一定数含まれているため、まじめにテキストを1周+過去問を2〜3周回せば、初学者でも十分合格圏内に入ります。

1次試験の勉強のコツ

ポイントは「机上の暗記だけにしない」ことです。インテリアの知識は、日常生活のあちこちにヒントがあります。

  • 周りのインテリアを意識して観察する:自宅・職場・ホームセンター・カフェなど、目に入るすべてが教材になる
  • 有名建築家・デザイナーは「ストーリー」で覚える:ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライト、柳宗理など、人物の生涯と代表作をセットで覚えると忘れにくい
  • 小物・家具はホームセンターで実物確認:椅子の脚の形、照明の口金、カーテンレールの仕組みは、現物を触ると一気に頭に入る
  • テキストの挿絵は Web で実物写真を補完:「○○ 椅子」「○○ 工法」で画像検索すると理解度が上がる
  • YouTube で施工現場を見る:壁紙貼り、フローリング施工、左官などの動画は、構造・構法分野の理解に直結

かたてまひとこと:1次試験で意外と差がつくのが「法規・設備の数字」。建築基準法の数値、住宅性能表示の等級、コンセントの位置高さなど、暗記カードや単語帳アプリ(Anki等)で隙間時間に詰めるのが効率的です。

2次試験 ── プレゼンテーション(製図)と論文

試験形式と出題内容

  • 形式:筆記式(手描き)/180分/2課題
  • 試験日:12月の第1日曜日(全国12地域)
  • 合格率56.6%(2025年度)
  • 内容
    • プレゼンテーション:与えられた住空間の課題に対し、平面図・立面図・パース・着彩で提案を表現
    • 論文:インテリア提案に関する課題に対し、文章で簡潔に回答(300〜500字程度)

持ち込み可能な製図用具は決まっています。鉛筆/シャープペンシル/色鉛筆(18色以内)/プラスチック消しゴム/字消し板/直定規(30cm以内)/三角スケール/三角定規/勾配定規/コンパス/ヘキサスケール/円定規テンプレート/製図用ブラシ/ミニ鉛筆削り。試験前に必ず公式案内を確認しましょう。

180分を「プレゼン製図 約140分/論文 約30分/見直し 約10分」に分割した時間配分のタイムバー。プレゼン部分はさらに「下書き/清書/着彩/チェック」の4段階に細分化。
二次試験(180分)の時間配分イメージ

2次試験の合格率と難易度

1次試験合格者の中での合格率は56.6%と、2人に1人以上が合格する数字です。ただし、手描きで図面を引くという独特のスキルが必要なため、ぶっつけ本番では絶対に通りません。練習量がそのまま結果に直結する試験です。

2次試験の勉強のコツ

合言葉は「試験日までに何枚の図面を描いたか」。これに尽きます。

  • トレース(写し描き)から始める:いきなり自力で描こうとせず、模範解答や練習帳の図面をそのまま写すところから。手の動かし方・線の引き方の感覚を身につける
  • 自宅の家具をメジャーで実測する:テーブル・ベッド・ドアの実寸を測ると、図面上の寸法が一気に身近になる
  • 付箋で家具・建具のラベルを貼る:自宅の鴨居・敷居・長押・ドア枠などに付箋で名称を貼ると、用語が定着する(家族の同意は必ず取りましょう…)
  • 論文は「自分のテンプレ」を作る:序論・本論・結論の3段構成で、自分の書きやすいパターンを1〜2個用意しておくと、本番で時間を浪費しない
  • CADは練習補助に使ってOK:本番は手描きですが、配置の感覚を掴む練習段階では CAD(無料の Jw_cad など)を使ってもOK
  • 着彩は「速さ重視」:色塗りは加点要素ですが、塗り過ぎると時間が足りなくなる。試験ではポイント箇所だけ着彩する方が安全

かたてまひとこと:2次試験は「製図道具を揃えるところ」から始まります。勾配定規・円定規テンプレートは普段使わない道具なので、早めに購入して触り慣れておくのがおすすめ。

独学で十分合格可能 ── 4〜6ヶ月の「かたてま」スケジュール

なぜ独学で十分なのか

筆者自身、スクールに通わず独学で1次・2次ともに一発合格しました。インテリアコーディネーター試験は、以下の理由で独学との相性が極めて良い資格です。

  • 受験対策本が充実している:HIPS シリーズなど、独学者向けの定番テキストが整っている
  • 過去問の傾向が安定:毎年の出題形式に大きな変動がなく、過去問対策の効果が高い
  • 計算問題・論述試験の比重が小さい:1次は択一中心、2次も製図と短文論述で、独学で対策しやすい
  • CBT方式で受験スケジュールに自由度:仕事の繁忙期を避けて受験日を選べる

スクールに通わないと合格できない」というほど難しい試験ではありません。1日30分〜2時間 × 4〜6ヶ月を確保できれば、社会人でも独学合格は十分に現実的です。

「かたてま」4〜6ヶ月合格スケジュール

社会人が無理なく続けられる想定(平日30〜60分、休日2〜3時間)。

時期やること
〜3ヶ月前テキスト(HIPS 上下巻)を通読。1日1章ペースで全体把握
〜2ヶ月前過去問集(HIPS 過去問題徹底研究 上下巻)を解き始める。弱点分野を公式テキストで補強
〜1ヶ月前過去問を繰り返す。間違えた問題だけ集中的に復習
直前2週間法規・設備など暗記系を最終確認。CBT本番のテストセンターも下見
一次合格後製図道具を揃え、製図の練習を開始。二次試験まで約2ヶ月で集中攻略
申し込み(7月)〜一次試験(9〜10月)〜二次試験(12月)までの月別タイムライン。横軸が月、縦軸がタスク(通読/過去問/製図練習)。
6ヶ月の学習スケジュール

かたてまひとこと:「毎日やる」より「週5日やる」の方が長続きします。週2日は完全休養日を作って、メリハリをつけた方が飽きません。

スクール・通信講座という選択肢

独学が向かない、計画的に進めるのが苦手、という方は通信・スクールも選択肢になります。

  • オンスク.JP:月額980円〜。インテリアコーディネーター講座を含む格安の動画学習サービス
  • ハウジングインテリアカレッジ:インテリアコーディネーターの通信講座を37年運営する老舗。HIPS シリーズと同じハウジングエージェンシー系列で、テキストとの親和性が高い
  • ユーキャン/たのまな 等:大手通信講座も対応コースあり

ただし、まずは独学でテキスト1冊を読み始めてみるのがおすすめです。読み進められそうなら独学で問題ありません。

おすすめ参考書・教材

ここからは、実際に筆者が独学合格に使った教材を中心に紹介します。1次・2次に分けて、「絶対必要」と「あった方が良い」の2段階で整理しました。

主軸となる HIPS(HIPS 合格対策プロジェクト) は、ハウジングエージェンシーが運営する受験対策編集チームで、20年以上にわたってインテリアコーディネーター試験対策のテキスト・問題集を出版しています。独学受験生のあいだでは事実上の定番で、「迷ったらまず HIPS」と言われるシリーズです。

1次試験対策

絶対必要!

最初に揃えるべき4冊です。合格教本(テキスト)2冊+過去問題徹底研究2冊で、1次試験対策はこれが基本セットになります。

この本を選ぶ理由は3つ。①1次試験9分野を網羅的にカバーし、初学者でも独学で読み進められる解説の丁寧さ。②図版・写真が豊富で、専門用語・構法・エレメントを視覚的に理解できる構成。③第13版まで改訂を重ねている定番で、CBT方式・最新出題傾向にきっちり対応している点。「テキストはどれを買うか迷う」という1問は、これで終わりにできます。

この本を選ぶ理由は3つ。①直近の過去問が分野別に整理されているので、苦手分野が一目で分かる。②1問1問の解説が手厚く、なぜその選択肢が正解/不正解かまで丁寧に説明されている(独学者には命綱)。③同じ HIPS の合格教本と章立て・用語が揃っているので、間違えた問題から教本に戻る往復学習がスムーズ。「合格教本を1周読み終わったら、過去問徹底研究で実戦演習」という流れが王道です。

あった方が良い!

合格教本・過去問だけでも合格は狙えますが、ビジュアル理解を補強したい人には次の1冊もおすすめです。

この本を選ぶ理由は3つ。①インテリアデザインの基礎をイラスト・写真中心の「超図解」で解説しており、文字だけのテキストでイメージが掴みにくい構造・エレメント分野を補完してくれる。②版元のエクスナレッジは建築・住宅・インテリア領域で長年トップクラスの専門書を出してきた老舗で、書籍としての信頼性が高い。③読み物として面白く、通勤時間や勉強の気分転換にもページをめくれる軽さがある。HIPS テキストの「副読本」として手元に置くと学習効率が上がります。

2次試験対策

絶対必要!

2次試験は過去問演習が命です。まずはこの1冊を解き切るところから始めます。

この本を選ぶ理由は3つ。①直近の2次試験の過去問をプレゼンテーション(製図)と論文の両方について徹底解説しており、出題パターンを最短で把握できる。②模範解答・採点ポイント・時間配分の目安が示されており、独学者が「合格する図面と落ちる図面の違い」を肌で感じられる。③1次で使った HIPS シリーズと表記・記法が統一されているので、教本で覚えた用語・寸法表現をそのまま製図に持ち込める。「2次対策をどこから始めるか」と迷ったらこの1冊から、で間違いありません。

あった方が良い!

過去問だけでも合格は狙えますが、手を動かす練習量を稼ぎたい方・製図経験ゼロの方には、次の2冊を追加するのを強くおすすめします。

この本を選ぶ理由は3つ。①2次試験対策の実技練習用ワークブックとして、トレースから自力作図までステップアップ式に学べる構成。②第8版まで改訂を重ねている定番書で、長年の受験生からのフィードバックを反映した「描きやすさ」「採点されやすさ」のノウハウが詰まっている。③過去問題徹底研究と組み合わせると、「過去問で出題傾向を掴む → 練習帳でひたすら描く」というサイクルが効率的に回せる。「とにかく図面を描く量を増やしたい」フェーズで強力な相棒になります。

この本を選ぶ理由は3つ。①タイトル通り、製図経験ゼロから始める人向けに、線の引き方・用具の使い方・縮尺の感覚といった基礎の基礎から解説してくれる。②第4版まで改訂が続いているロングセラーで、初学者が必ずつまずくポイントが知り尽くされている安心感。③同じハウジングエージェンシー刊なので、HIPS シリーズと体裁・記法が揃っているのも嬉しいところ。「いきなり練習帳を開いたら手が止まった…」となりそうな方は、これを最初に読んでから過去問・練習帳に進むとスムーズです。

合格後の次なる挑戦 ── ダブルライセンスのおすすめ5選

インテリアコーディネーターは民間資格で、独立開業できるほどの強さは単体ではありません。他の資格と組み合わせることで、キャリアの幅と単価が大きく広がります。筆者が特におすすめする5資格を紹介します。

1. インテリアプランナー

公益財団法人 建築技術教育普及センターが認定する建築寄りの上位資格。インテリアコーディネーター試験と範囲が一部重なるため学習しやすく、新築・リノベーション・商業施設まで幅広く活躍できます。受験資格に学歴・実務要件があるので注意。

2. 2級建築士

国家資格の王道。インテリアコーディネーターは「建築士の前勉強」として活用する人も多く、2級建築士までステップアップするのが王道ルートです。インテリアコーディネーターで学ぶ構造・法規の知識がそのまま土台になり、設計・施工監理まで仕事の幅が大きく広がります

3. 宅地建物取引士

不動産取引の国家資格。マンション・戸建てのリノベーション提案で、不動産取得から内装計画まで一気通貫で対応できるようになります。「住宅を売りながらインテリアまで提案できる」人材は希少で、不動産会社・リフォーム会社で重宝されます。

4. 第二種電気工事士

家庭用電気設備の施工ができる国家資格。インテリアコーディネーターでも電気・照明計画の知識は出てきますが、第二種電気工事士があると自分で施工までできるようになります。フリーランスのインテリアコーディネーターには単価アップ要素として強力。

5. FP(ファイナンシャル・プランナー)検定

家計・ライフプランの資格。インテリアコーディネーターと組み合わせると、「家のお金の話」と「家の中身の話」を同じ人がワンストップで提案できる稀有なポジションになります。住宅ローン・火災保険・税金の話を絡めながら、家庭専属で長くお付き合いするコンサル型の働き方が可能になります。

かたてまひとこと:いきなり全部目指す必要はありません。自分のキャリアの方向性に合う1〜2個を、インテリアコーディネーター取得後の1〜2年スパンで狙うのが現実的です。

まとめ ── かたてまで着実に合格へ

インテリアコーディネーターは、準備さえすれば働きながらの独学でも十分狙える資格です。

ポイント内容
受験資格誰でもOK。年齢・学歴・職歴不問
合格率最終約20%。準備した人なら独学でも合格圏内
勉強時間4〜6ヶ月(1日30分〜2時間)
主軸教材HIPS シリーズ(合格教本+過去問題徹底研究)
二次試験製図練習が必須、トレースから始めるのが鉄則
合格後建築士・宅建・電気工事士などへダブルライセンスが王道

まずは1次試験の HIPS 合格教本 上巻 を1冊手に取って、第1章を読んでみてください。インテリアの世界がグッと広がります。そこから「もう少し深めたい」と思えれば、独学で十分にゴールまで辿り着けます。

最終更新: 2026年4月 / 出典: 公益社団法人インテリア産業協会(第43回試験結果)